甲府幕岩でジベリングス

 5月25日、26日は甲府幕岩でジベリングスを触った。同行者はKっちゃんと26日はS田さんも。両日とも天気快晴で快適に登れた。平日なので空いてるだろ~という目論見だったが、両日ともけっこう人が多く駐車場が一杯。でも岩場が密になるほどではなかった。だいぶ虫が出て来て、もうそろそろ夏のクライミングシーズンに突入かな〜という雰囲気だったが、まだまだ岩の状態は良く、「岩の状態が良いね~!」といろんな人が嬉しそうに言ってるのを聞いた。


自分としては小川山3日間から連チャンクライミング。前日までの小川山で指皮が終わった感じ(たぶんスラブのせい)で、何を持っても痛い。甲府幕岩は中断前に何度か来たことがあるが、再開後は二度目。一度目は再開直後にクラック目的で来たので、フェイスクライミングとしては久しぶりすぎる。甲府幕岩はカチカチしてる記憶があったが、記憶に違わずやっぱりカチカチな岩場だった。


Kっちゃんはア・ラ・ポテト13a、幻の右12cなどをトライ、自分はビレイしながら見ててもまあ何も出来る気がしないので、それらに手を出すのは諦めて、ひたすらジベリングス11dを触ることにする。指皮も保護したいし、二日間はお休みモードクライミングに決定し、ジベリングスを速攻A0でトップロープ課題にして、結局二日間ともジベリングスだけを触った。


ジベリングスは中断前に目標としていたルート。でも当時、一度でもトライしたのか、目標にしただけで触ってなかったのかすら覚えがない。今回はRPは狙わず、甲府幕岩のホールドに慣れる、できるだけ楽なムーブで登る、指皮を酷使しない登り方をする、を目標にした。


25日はトップロープにもかかわらずトップアウトするのも厳しい。どこを持つのかわからないし、ムーブも??でとにかく指が痛い。トップロープなので負荷は半分という感じだけどもそれでも痛い。「痛って~!痛って~!」と言いながら5本くらい登った。あまりにもムーブがわからないので、夜にファミレスでWebザベする。何本か動画が上がっていたが、まあけっこういろいろなムーブがあるようなので、まあ自分なりのムーブを探るか~と確認して寝る。


26日はさらに指がピリピリするのでテーピングする指が増えていき、結局両手とも人差し指、中指をテーピングでぐるぐる巻きにしてサイボーグ状態で登る。ジベリングスをトップロープで5本ほど。Kっちゃんはア・ラ・ポテトを追い込んで、ムーブがつながり、どうやらRP態勢まで追い込んだようだ。さらに幻の右も幻の右の勘所をつかんだらしく、両方に王手をかけるところまでいっていた。S田さんはシリコロカムイ10dをRPし、コジマン11aにトライ。惜しいところだったがRPは次回へ持ちこしとしていた。


さて自分のジベリングス研究。自分はホールドというとどうしても横ホールドだけを持ちに行ってしまうが、ジベリングスは縦ホールドが有効、というか縦ホールドを使わないと無理な部分が多く、とても勉強になった。縦ホールドを使わずに横ホールド中心で登ろうとしてもできないことは無いが、すごく力がいる。縦ホールドを有効に使うと、体感では半分くらいの力で登ることができそうだ。足も縦ホールドやボテホールドにヒールフックすると剥がれ止めとして有効で、使えば手の指皮にだいぶ優しいムーブになる。ホールドを持つ方向や押さえる方向を変えてみたり、凸凹の中で指の置き方を工夫したりすると、効きがだいぶ変わる。テーピングしてるからというのを抜きにしても、はじめのうち持ってて痛くてしょうがなかったホールドも、まあ痛くなく持てるようになってきた。


さすがに10本ほど登ったので、最後の一本はかなり負荷の低いムーブとホールディングで登ることができた。もう少し研究すれば、まだまだ楽な保持やムーブが見つかりそう。今の段階でもトップロープならアップに使えるルートになった感じ。もう少し研究すれば、マスターのリードでもアップルートにできそうな気がする、けどトップロープとリードは違うからな~あてにならないかな~。


ということで、指皮が終わった休息モードながら、クライミングに関する気づきの多い、大変有意義な二日間となりました。


■気づいたことなど


・甲府幕岩へのアプローチはいつもどの道で行くか迷う。今回は①瑞牆側からクリスタルライン→長窪峠→小森川林道→駐車場、②岩下、大渡→小森川林道→駐車場、の二つのラインを使ったが、両方で共通する小森川林道から樫山に向かう非舗装路に入ってから、ごく一部荒れてて乗用車だとキツイかなという部分があった。でも軽自動車でも慎重に超えれば何とかなる程度。そこ以外は問題なさそう。今回樫山方向から駐車場に向かう道は使わなかったが聞いた話では大冒険になるということだったので、今回使った二つのルートのどちらかでアクセスするのが無難なようだ。


・ジベリングスの4B目は短ヌンだと岩に隠れてクリップしにくいし、中ヌン、長ヌンだと岩の出っ張りにビナが干渉してテコ荷重がかかる。短ヌンに中ヌンか長ヌンを連結するとちょうど岩の出っ張りの下にビナが来て具合が良かった。


・ジベリングスの核心は右手クロスカチからの遠い左縦ホールドだろう(たぶん)。この左縦ホールドは普通に上の方のかかりの良い部分で縦ホールドとして保持することができるが、岩をチョップするような形で縦ホールドの下端に指二本をかけるとすごく楽~に持つことができる。体感では半分の力で保持できる。ここから体を上げるときの右手は、4B目のすぐ上のカチを持つこともできるが、そうではなくて4B目の右50㎝くらいのちょっと下にある縦カチを使うと、左右両手で挟み込んで体感では半分の力で体を上げることができる。体を上げたら右側の縦棚の角がかかりが良いのでそちらにガストンぎみに寄りかかりながら足をどんどん上げていくと楽に体を上げることができて傾斜の落ちたところのカチに手が届く。


・どうしてもかっちり保持らないといけないのは3B目をクリップする左手カチと、核心の右手クロスカチの二つ。この二つはどうしてもかっちりカチってロックしないといけないように思うが、指の配置とか親指の使い方とか持ち方の工夫でだいぶ効率が変わる。あとは足の位置で負荷が全然変わる。


・大根おろしやヤスリを考えると、モノを削るには、押し付けて→押す引く、この二つの力が必要になる。指皮を岩で削るのも同じで、登るために押し付ける、かつ、体が岩から剝がされないようにフリクションで引く、この二つの力が加わることで指皮が削れる。登るために押し付ける力を減らすためには体重を減らすか、できるだけ足で登る必要がある。フリクションをかけて引く力を減らすためには体重を減らすか、できるだけ岩に体の重心を近づける必要がある。って、どちらもクライミングの基本か~。要は足で登れっていうクライミングの基本に忠実に登れば指皮の消耗は最小限に抑えられるということか。今回はホールディングのときにできるだけフリクションに頼らずに、ホールドの効く方向に(だけ)押さえるように保持することを心掛けたら、だいぶ指皮の痛みが軽減したような気がする。また剥がれを抑えるために垂壁でもトゥーフックやヒールフックを積極的に使うとよい。普段から意識して登るようにしようと思う。

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