小川山でバナナクラック

 6月17日18日は小川山仏岩でバナナクラックを登る。同行者はS田さん。


天気は晴れ曇り、ときどき雨。夕方にはだいたいぽつぽつ来る。日中も肌寒いくらいの気温で日陰や日が陰った時間はダウンを着てちょうどいいくらい、湿気は終日高め。両日ともクライマーは少なく、仏岩は貸し切り。他のルートも貸し切り。


S田さんは蜘蛛糸狙い、私は夕食バナナにしか目がいかないということで、朝と夕方にバナナをトライさせてもらって、昼の間は蜘蛛糸に行こうという作戦。


17日朝の部、さてバナナと準備をしながら、う~、いつものブラダイのクラックグローブを忘れきた。。オーツンのも持っているけど、オーツンでは厚すぎて核心のハンドジャムに手が入らなくなることは前回のトライで痛感済み。でもないものはしょうがないし、どうせ一便目は全力が出ないからアップだし、とオーツンつけてさっそくバナナクラック 11dのトライを開始、しようとロープを結んだ時点で、空がなんだか暗い?S田さんが天気予報をチェックしたところ、、7㎜の雨予報。えー?さっきまで雨予報なしでむしろ昼から晴れ予報だったのに~、と言っている間にぽつぽつときた。7㎜というと結構だな~と即荷物を濡れないように洞穴に突っ込むなどして、じぶんたちも岩の下の濡れない窪みに避難。サーッと雨が降ったが、なんとか間に合った~。


岩の下で様子を見るが、結構な雨というほどでもなくぽつぽつ雨。でもさっきのサーッで岩はしっかり濡れたのでこの状態でバナナをトライする気にはなれず。雨でも登れそうなエリアに行きましょうということで、一旦駐車場へ戻って八幡沢左岸スラブへ移動することになった。


八幡沢左岸スラブへ移動して、ただの大岩でS田さんの宿題ルート、WAKA 11bを私も触ってみる。ムズイ。マジで弱いわ~と凹むけども、バナナをトライする可能性もあるからここで消耗もしたくない、、とA0で登ってトップロープでちょこちょこと触り、ついでに隣のただのハング 11cも触る。うーん、さらにムズイ。花崗岩のカンテ?そこからガバへデッド?カンテへヒールで乗り込み?うーん、怖すぎる。この怖いムーブの連続は不正解なのか、正解ムーブでこの怖さなのか、、もっと花崗岩のルートに慣れないとダメだなとさらに凹む。どうもバナナで腐って最近凹み気味だ。


S田さんは宿題のWAKAをしっかりばらしてRP。天気が回復してあとは夕方まで雨はなさそう、今ならバナナを2便は出せるな~ということでバナナへ再度移動。


さてバナナ1便目、下部を触る限り、岩は乾いている。ベストとは言えないがこの時期これ以上は無いだろうなというコンディション。だけど、、核心のハンドジャムは届いたが、ジャムが甘い。なんとかプロテクションをセットしてその上の左レイバックに移るが、フィンガージャムも甘くなってしまい、左足のフットジャムが滑ってフォール。


時間を長くおいて次のトライとしたいが、また空も怪しくなってきたので降る前に出さねば。ということでもっと時間をあけたいけどしょうがない~と思いつつ2便目。下部からジャムが甘い、甘い、甘いぞ~を連発しながらなんとか核心手前の右手フィンガージャムまで行くが、これがまた甘い。核心のハンドジャムを伸ばすがきめられず、諦めフォール。まだ2ピンしかとってなかったので、さっさとクライムダウン回収して、ささっと撤収する。駐車場への下り中にサーと雨が降り始めた。


18日も自分は夕方にバナナをトライさせてもらいたいので、午前中に蜘蛛糸、午後バナナにしてもらう。屋根岩2峰は自分たちと、セレクションを登る1パーティ―のみだった。昼頃TCくんもやってきたが、TCくんはソロリードで屋根岩のルートをいろいろ登っていた。


S田さんの蜘蛛糸トライ、岩のコンディションがよろしくなく、苦労していた。自分もバナナのアップにとトップロープ状態で二本登らせてもらう。朝の一本目はかなりシケシケ、やはり梅雨に入ろうかというこの時期はこんな感じかな、少しヌメっとする。心なしかクラックに緑っぽい色がついているように見える。お昼過ぎの二本目はちょっとましになっていたがやはりなんだかヌルっとする感じ。岩のコンディション的にはもう春のベストシーズンは終わったようだ。


お昼を食べて移動、午後3時ころ仏岩に到着。さっそくバナナ1便目。下部を触る時点で岩はかなり乾いていて、今の時期これ以上は望めないでしょ~というコンディション、これは行ける!ような気がする!?と核心に突っ込む。が、うーん、核心のハンドジャムが決まるポイントまで1㎝届かない、届かない届かないと何度もジャムの入れ直しを試みるが、クラックグローブの指の輪っかが引っ掛かって奥まで突っ込めない。そうこうしているうちに左足がスリップしてフォール。。うーむ、まだ時間はある、できるだけコンディションが良いうちに再トライしたいと、次に力を残すべくクライムダウンでカムを回収する。


これまでブラダイのクラックグローブでシンハンドのクラックとかでもグローブが引っ掛かって入らないという経験は無かったのだけど。バナナの核心ハンドジャムはとにかく形がガチャガチャで超微妙なフィット感を要求するからな~。それとだいぶ使い込んできてグローブも少し伸びてきたような気がする、手首のマジックテープも弱くなってきたのか、この時は肝心の左手のグローブの手首のマジックテープも外れてしまっていた。


次のトライを待っているうちに、またまた空がなんだか暗くなってきている、でももっと時間を置きたい、でも空気が湿ってくると条件悪くなる、と葛藤。割り切って時間を決めてトライすることにした。翌日以降も雨予報が多く、もう梅雨前シーズンは最後のトライかもしれない。核心のハンドジャムは、とにかくガチャガチャしていて手の甲に突起とか当たって痛いのだけど、もう手の甲を怪我しても良いか~と、グローブではなくテーピングで行くことにする。いつもより3倍丁寧に手にテーピング。1トライだけしか使わないけど、数トライは持ちそうなしっかりテーピングで臨む。


17時過ぎ、最後のトライ。ちょっと過呼吸気味になるくらいまで深呼吸を繰り返してから取りつく。こうすると精神的に高揚して、甘いジャムでも、足元のナチプロでも、突っ込める。下部のジャム、うーんちょっと甘い。先ほどよりだいぶ湿気が上がってコンディションが落ちている。きまりが甘いまま先を急ぐ。右手フィンガージャム、うーん、甘い!何度か入れなおすがやっぱり甘い。ゔ~、あ゛~、もうここから吠えまくり。吠えてもジャムは甘いままだけど、気持ちが高揚して迷いだけは吹き飛ぶ。えーい、ままよ(死語?)、先を急ぐ。さて核心のハンドジャム、あ!届いた。でも甘い。ここだけはちゃんときまらないことにはプロテクションが取れない。ここで今回のテーピング作戦が功を奏する。ナックル部分の引っ掛かりがなく、ごにょごにょしてきちんと良いところにハンドジャムをきめ直すことができた。しかも手の甲にいつも当たる突起を避けていて痛くない!


核心を越えて、何度もフォールさせられたレイバック核心、ここはもう慎重にフィンガージャムをきめながら登る。右足の乗り込みで一度足がスリップするが、フィンガーをいつもよりしっかりきめといてよかった~、落ちずに次は乗り込むことができた。ここから先はとにかく慎重に、フィンガージャムをきちんときめれば落ちることは無いと信じていつもよりフィンガーを押し込んで登る。ゔ~、あ゛~と叫んで指を押し込む押し込む。おかげでフィンガージャムを解除するのに苦労したくらい。こうしてなんとかバナナクラックをRPすることができた。



ようやく、という感じ。


これで小川山三大イレブンクラックを終えることができたことにはなる。はじめ触った時は3つの中でバナナクラックが一番登りやすいな~と感じた。でも結果的には一番便数かかった(トップロープ含めて14トライ)し、厳しかったし、いろいろ考えさせられた。


バナナクラックの強度に体が耐えられない感じがして、バナナクラックトライのために力を残したいと思ってしまい、結果クライミングの本数自体が少なくなりすぎてクライミング力が落ちてしまった。この一か月でクライミングが弱くなってしまったと思う。自分にとってバナナはオーバーグレードだったからムーブを固めに固めてようやく登れたし、その固めたムーブも賭けの要素が大きい一か八かムーブで、登れたとしても単にラッキーの積み重ねの結果で、確率論的にしか登れないものに過ぎなくて、終わって嬉しい反面、実力で登ったものではないな~と凹んだ。


いろいろとすっきりしないトライだったけど、でも自分の中で一区切りついたのは本当に良かった。トラッドのイレブン卒業という晴れがましい気持ちよりは、トラッドのイレブン、花崗岩のイレブンを登るための底力不足を思い知らされた感じ。でもこれからはバナナのために力を残しておこうとか考えないで済む。さてこれからとにかく数をたくさん登ってクライミング力を高めていくぞ~。


本格的な梅雨に入る前にシーズンを切り替える区切りがつけられた。天気は微妙だったけど、大満足の二日間となりました。S田さんには三大イレブンすべてをビレイしてもらった。この三つのために条件の良い時間を贅沢に使わせてもらい感謝感謝。女性にビレイしてもらうと良いところを見せたいと張り切っちゃう説、自分にもまだそんな下心が残っているのかな~。。次の本気トライもよろしくお願いします!


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